2012年12月2日日曜日

システム開発者のためのWBSの作り方

先に記述しておきます。卯月の自己満足の為に記述投稿した内容です。下記本に関するレビューではありません。また、本に対する質問などについてはお答えいたしかねますので悪しからず。

【本情報】

タイトル:システム開発者のための WBSのつくりかた
帯:作業計画の極意ここに完成! 門外不出 工程別作業一覧付き
著者:日立製作所 初田賢司著
ISBN-13:978-4822211936
発行:日経BP社
発売日: 2012/3/12

【読む前(購入動機)】


この手の本は沢山出版されている。その中の一冊と考えて良いかな?著者には申し訳ないですが、見飽きた感抜群なので購入してみた。批判したいわけでは無いですが、辛口にならざるを得ない。(私には本にまとめる才能も無ければ度胸も無いので、この点において著者には敬服します。と言うか、本を出す側の編集者(?)が、なぜこの内容であれば読者の満足を得られるのか?考えたのか、そこは知りたいですね)
本を手にとってもちろん最初に確認したのは門外不出と言う工程作業一覧。WBSのレベル3まで記入されている。しかし、全体的にチラッと見た感じでは、既にレベル(粒度)感が合っていない様に感じました。この手の本では、「WBSは記述レベルを合わせること。」と記述されている事が多い。もし読んでいる中で「記述レベル(粒度)は合わせること」と言うような文言が出てきたら「駄本」を自ら示しているようなものである(楽しみ!!)。そうは言っても「工程ごとにレベル(粒度)は変わる」って反論されるのであれば、レベル(粒度)が合う場所まで分解してもらいたいです。あるところは「ざっくり」あるところは「詳細」では、手に取ったものとしては価値を感じないです。(いきなりきつい事を記述しているけど、読む前からだからね。良本かもしれませんよ)

【読みながら】

1-1章1-2章はWBSの説明、大切さと大まかな作成手順が示されています。これは「思うところ無し」です。「WBSって・・・」と感じている方はしっかり読もう。ってところでしょうか。他の方はさらっと流す程度かと。。。
1-3章。。。やってきました「粒度をそろえて分解しよう」。だ・か・ら~一番最後に付けている(帯についているキャッチコピーの)「工程別作業一覧」の粒度はあってるの??今(1-3章)時点で駄本 当確。この後を読みたくなくなる。と言うことで休憩。。。
・・・「工程別作業一覧」は一旦忘れて・・・
再開。。。1-3章にて粒度をレベル1~レベル6として定義しています。うん。これは良い。はっきりと粒度を示しているので分り易い。しかし、「マトリクスで抜け・漏れをチェック」にて「WBS要素は通常、八つの作業から成る。」としている。さて、困りました。この2つ(レベル1~6の粒度と八つの作業)はどの様な関係にあるのでしょう。この2つの関係を示すことはWBSを作成する上で、個人的には非常に大切だと思います(著者がどのように考えているのかは分りませんが)
ここで、1章が終わっているので、本書全体を今一度俯瞰してみます。(駄決定で読むの諦めちゃいました)
1章:WBSとは・・・WBSの重要性と書き方概略です。
2章:計画と活用・・・プロジェクト計画(工数、スケジュール、メンバーアサイン)と、プロジェクト実施(EVM活用)におけるWBSの役割です。
3章:組織的な取り組み・・・WBS標準化の取組みの難しさを示しています(要するにこの様な本の無意味さを示している。。。言過ぎ)。
4章:工程別のWBS・・・「工程別作業一覧」の作り方についての説明です。
賢明な方は分ると思いますが、先ほどの「粒度(レベル1~レベル6)」と「八つの作業」は当然 関係があると思います。極端な言い方をすれば、粒度のそれぞれに、八つの作業を入れれば良いのです。レベル1の「最終成果物」一つ一つに対し八つの作業があり、レベル2の「工程」の一つ一つに八つの作業を当てはめれば良いのです。4章の「工程別のWBS」において、粒度と八つの作業が本書全体に徹底されていれば、もしかしたら良書になるかもしれません。

粒度と八つの作業を列挙しておきます。これはこの本を買った意味になるので。
粒度
レベル1:最終成果物
レベル2:工程
レベル3:中間成果物
レベル4:構成要素
レベル5:作業項目
レベル6:タスク
八つの作業
準備
手配
概略検討
詳細検討
実際の作業
作業のチェック
作業の審査・承認
作業結果の登録・展開

【読み終わって】

読み終わってませんが。。。雑誌の連載かつ複数の著者がいて、チームで作った本の悪いところが出てしまったのでは無いかと思いました。整合性を取るのが難しいし、大切なポイントが消えてしまう事があるんでは無いかと思いました。

以上です。